民法第446条(保証人の責任等)

2013年(平成25)

【問 7】 次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び下記判決文によれば、誤っているものはどれか。
(判決文)
期間の定めのある建物の賃貸借において、賃借人のために保証人が賃貸人との間で保証契約を締結した場合には、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情のない限り、保証人が更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを負う趣旨で合意がされたものと解するのが相当であり、保証人は、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合を除き、更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを免れないというべきである。
1 保証人が期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のために保証契約を締結した場合は、賃貸借契約の更新の際に賃貸人から保証意思の確認がなされていなくても、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情がない限り、更新後の賃借人の債務について保証する旨を合意したものと解される。
正しい。本問は、借家人の債務を保証した者(保証人)が借家契約の更新後も保証人としての責任を免れないとされた事例である(最判H9・11・13)。本問の判決文から、本肢の合意をしたものと解するのが相当である(民法第446条)。
2 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う趣旨で合意した場合には、賃借人の未払賃料が1年分に及んだとしても、賃貸人が保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる事情がなければ、保証人は当該金額の支払義務を負う。
正しい。本問の判例をもう少し補足すると次のようなものである。「建物の賃貸借は、一時使用のための賃貸借等の場合を除き、期間の定めの有無に関わらず、本来相当の長期間にわたる存続が予定された継続的な契約関係であり、期間の定めのある建物の賃貸借においても、賃貸人は自ら建物を使用する必要があるなどの正当事由を具備しなければ、更新を拒絶することができず、賃借人が望む限り、更新により賃貸借関係を継続するのが通常であって、賃借人のために保証人となろうとする者にとっても、右のような賃貸借関係の継続は当然予測できるところであり、また保証における主たる債務が定期的かつ金額の確定した賃料債務を中心とするものであって、保証人が予期しないような保証責任が一挙に発生するようなことはない。期間の定めのある建物の賃貸借において、賃借人のために保証人が賃貸人との間で保証契約を締結した場合には、反対の趣旨をうかがわせるような特段の事情のない限り、保証人が更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを負う趣旨で合意がされたものと解するのが相当であり、保証人は、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合を除き、更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを免れないというべきである(民法第446条)。したがって、本肢にあるように、賃借人の未払賃料が1年分に及んだとしても、賃貸人が保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる事情がなければ、保証人は当該金額の支払義務を負う。
4 期間の定めのある建物の賃貸借の賃借人のための保証人が更新後の賃借人の債務についても保証の責任を負う旨の合意をしたものと解される場合であって、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められるときには、保証人は更新後の賃借人の債務について保証の責任を負わない。
正しい。判例では、「保証人は、賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められる場合を除き、更新後の賃貸借から生ずる賃借人の債務についても保証の責めを免れないというべきである。」と述べている。本肢は、「賃貸人において保証債務の履行を請求することが信義則に反すると認められるとき」にあたるため、保証人は更新後の賃借人の債務について保証の責任を負わない(民法第446条)。

2012年(平成24年)

【問 3】 次の記述のうち、民法の条文に規定されているものはどれか。
3 保証契約は、書面でしなければその効力を生じない旨
条文に規定されている。民法第446条第2項に「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」と規定されている(民法第446条第2項)。

2010年(平成22年)

【問 8】 保証に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
1 保証人となるべきものが、主たる債務者と連絡を取らず、同人からの委託を受けないまま債権者に対して保証したとしても、その保証契約は有効に成立する。
正しい。保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じないが、主たる債務者からの委託は要件とされていない(民法第446条)。
2 保証人となるべき者が、口頭で明確に特定の債務につき保証する旨の意思表示を債権者に対してすれば、その保証契約は有効に成立する。
誤り。保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない(民法第446条第2項)。

2008年(平成20年)

【問 6】 AからBとCとが負担部分2分の1として連帯して1,000万円を借り入れる場合と、DからEが1,000万円を借り入れ、Fがその借入金返済債務についてEと連帯して保証する場合とに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。
4 AB間の契約が無効であった場合にはCが、AC間の契約が無効であった場合にはBが、それぞれ1,000万円の債務を負う。DE間の契約が無効であった場合はFが、DF間の契約が無効であった場合はEが、それぞれ1,000万円の債務を負う。
誤り。連帯債務の場合は、1人について契約の無効があっても、他の連帯債務者の債務は効力を妨げられない(民法第433条)。連帯保証の場合には、主たる債務が無効の場合には、付従性により、連帯保証債務も無効となる。なお、連帯保証債務が無効の場合でも、主たる債務は無効とはならない(民法第446条)。

関係法令

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