民法第505条(相殺の要件等)
2004年(平成16年)
- 【問 8】 Aは、B所有の建物を賃借し、毎月末日までに翌月分の賃料50万円を支払う約定をした。またAは敷金300万円をBに預託し、敷金は賃貸借終了後明渡し完了後にBがAに支払うと約定された。AのBに対するこの賃料債務に関する相殺についての次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。
- 1 Aは、Bが支払不能に陥った場合は、特段の合意がなくても、Bに対する敷金返還請求権を自働債権として、弁済期が到来した賃料債務と対当額で相殺することができる。
- 誤り。敷金返還請求権は、賃貸借契約終了後に建物の明け渡しをする時点で金額が確定するため、明け渡しがまだなされていない本肢の場合、敷金返還請求権を自働債権として、賃料債務と相殺することはできない(民法第505条、判例)。
1995年(平成7年)
- 【問 8】 AがBに対して100万円の金銭債権、BがAに対して100万円の同種の債権を有する場合の相殺(AB間に特約はないものとする。)に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。
- 2 Aの債権について弁済期の定めがなく、Aから履行の請求がないときは、Bは、Bの債権の弁済期が到来しても、相殺をすることができない。
- 誤り。二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる(民法第505条第1項)。弁済期の定めのない債権は、常に弁済期にあるものであり、これを受働債権とし、弁済期の到来している自働債権で相殺することができる(判例)。

